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2008年9月14日

あのとき、ああしていなかったら。

Category:[ つぶやき ]

人生の中で、あのときああしてなかったら…って考えることが、私には結構あります。

その中のひとつ、私にとって人生の大きな転機になったのが、2000年の初めにデジハリに行ったことです。そこで学んだことはHTMLでもCSSでもWebデザインでもなくて、「こんな人たちがいるんだ」「こんな世界があるんだ」「こんな感覚を持ってもいいんだ」ということだった気がします。

私はあの時期をきっかけによく東京に行くようになり、bossanovaやclub jazzにはまり、たくさんのデザイナーや経営者と出会いました。それまで私があまり接点を持たなくてもよかったものと、接点を持ったのです。それが自分に合っていたかそうでないかは今でもよくわかりませんが、その状況が今でも続いていることを考えると、多分合っていないというわけではないんだろうと思います。

ただ、時々思うのです。
あのときデジハリに行ってなかったら、自分がそれまで守ってきたものだけに囲まれて生きていられたのではないか、と。

毎日埼玉の会社に通ってOA事務の仕事をして、わずかな同僚とランチを食べて、家に帰ってだんなの帰りを待ち、気の合う仲間たちとチャットをして、好きな日本のアーティストの音楽を聴き続ける。そんな日々がずっと続くのも、悪くなかったのではないか…いや、むしろ幸せだったのではないか、と。

いろんなものと接点を持つことは、いろんなものを知ることができるという意味で、人生にとってすごく有意義だと思います。だから一般的には、多分そのほうが「幸せ」なんだと言われる気がします。でも、もしもそういう接点がなくて、何にも知らないで生きていられるのなら、それはそれで幸せなのではないか?と思うこともあるのです。

目が回るようなあわただしい日々ではなく、穏やかな日々の中で、自分の感覚を磨くこともできたのではないかと。実際、1999年ごろの自分の日記を見ていると、今よりもずっといろんなものに対して敏感だったような気もするのです。 

もう、そんな日々には多分戻れないけれど、戻れないことに後悔をしているわけでもないのだけど。
なんとなく、そんな日々もよかったかなあと思うことがあります。

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