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2008年4月11日

初心、忘るべからず。

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先日の記事からの続きみたいなものなんですが、私たちが新婚当時に住んでいたマンションの1階にあった居酒屋が都内に移転したと聞いて行ってきました。行ってみてびっくり。外観はもちろん、内装も本当に移転前のまんま。すべて同じでした。トイレの位置まで(笑)

移転前とまったく同じ広さの部屋を借りて、使い慣れた厨房とカウンターをそのまま持ってきたんですね。あえて5時を指して止まったままの古時計もそのまま同じ場所にありました。生まれて初めて、タイムスリップというものをリアルに体験しました。

多分この店に来たのは6年ぶりくらい。でも、マスターは私たちを覚えていました。うれしかったなあ〜!

「変わってないでしょ」とマスター。ほんとに変わってなかった。見た目も、味も。日本酒のラインナップは抱負だったし、おちょこは変わらずこの青い透明なやつで、天ぷらもとってもおいしかった。

だけど、移転して変わってしまったものもあって。私たちが好んでよく食べていた「にんじゃが」(簡単に言うとガーリックポテト炒めみたいなの)というメニューがなかったので、「ないんですかー?」と聞いたら「ああ、以前はやっていたんですけどねえ」とスタッフの人(奥さん??)が申し訳なさそうに言ってた。私はうどんが好きで、ここのうどんもとてもよく食べてたのだけど、うどん自体がメニューからごっそり消えてた。結果的には、私がよく食べていたものは多分ほぼすべて、メニューにはなかったと思う。

壁に所狭しと貼られていたメニューもほとんどなくて、すごく品数が減ってた。多分、基本的には昼間メインのお店になってしまったんだろうなと思った。やっぱり川越に比べたら場所代も大変だろうし、戦略も練っていかないといけないのだろうなあ。今は、週末そば打ち教室なんてのもやってないんだろうなあ、きっと。。。

でも、季節のものにこだわる姿勢は変わってなかった。この日は新たけのこ焼きというのがあって、焦げ目から漂うちょっと甘い香りと、ちょびっと固めの歯ごたえが非常によかった(なんかグルメレポーターっぽい表現だな(笑))。秋になると松茸を網で焼いたりとか、冬になると絶対カキがあったりとか、季節の食材を使ったオリジナルのおつまみが必ずあったんですよねー。行くたびに何か違うメニューがあるのも楽しかったな。

マスターになぜ東京に出てきたのかを聞いたら、「車を使わなくて済む場所に行きたかった」と言ってた。以前の川越は車で行かないと辛い場所だったから(なんせ電車は不便すぎですから^^;)、お酒を扱う店としては辛い立地だったんだよね。川越の店を閉めてから今の芝公園に店を出すまでの2年半のブランクは、ずっと場所を探していたというからすごい。根性だよなあ。こだわったんだろうな、きっと。

川越に店があったころ、私たちはまだ24歳とかそこら。日本酒は2人で1合飲むのがいろんな意味で精一杯。マスターと話をするなんてあり得なくて、ただ夫婦でいつもカウンターでしゃべりまくって帰ってた。あれから10年経った今、私たちはマスターと楽しく話をしながら4合を軽くクリアして、物足りなさを感じながら帰ってきたのでした。見た目が10年前と変わらない店だから余計に、自分たちの変化にびっくりしていました。

周りにはたくさんのお客さんがいました。口々におそばがおいしいと言っているのを聞いて、私もうれしくて。自分がいいと思っているものを、周りもいいと思ってくれるのは、やっぱりうれしい。

でも何よりうれしかったのは、だんなが本当に終始笑顔だったこと。あんなにずっと笑っているだんなを見たのは久しぶりです(いや、別に普段笑わない人ってわけじゃないよ!念のため!)。私も、この店の移転が分かったときは本当にうれしかったけど、だんなもほんとにうれしかったんだなあ、って思ったらまたうれしくなりました。10年前にタイムスリップして、こんなにうれしいと思えることは幸せだと思います。

結婚は、当時の私たちにとっていちかばちかの大冒険でした。あのときの勢いが、今の私たちを作っていると思います。もし大喧嘩したら、いろんなことを振り返って冷静になるために、ここに来よう(笑)。

初心、忘るべからず。

お店情報

昌平
105-0011 東京都港区芝公園2-12-15
03-3431-5135
※芝公園から徒歩3分くらい。住友不動産芝公園タワーというオフィスビルの目の前です。
平日:11:30 – 14:00 / 17:00 – 22:00
土曜日:11:30 – 14:00 / 17:00 – 21:00
日曜定休
http://tokyo.gourmet.livedoor.com/restaurant/info/325372.html

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http://www.milkstand.net/fsgarage/archives/001214.html

fuuri.net:新婚当時の話。
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